今回は、GeChicのモバイルモニター「M152H」のレビューをお届けします。
本記事はGeChic社よりM152Hのサンプル品を提供いただいてレビュー記事を執筆しています。しかしながら、この様に書いてくれと言った指示は一切なく、公開前の記事チェックも受けておりません。
いつも通り徹底したユーザー目線でレビューを書いていますのでご安心ください。
★5:おすすめ度上位10%:超厳選おすすめモデル
購入をおすすめできるモデルのうち、おすすめ度が上位10%に入る超厳選されたモデルにのみ★5を付与します。★5を獲得したモデルは「おすすめ度上位10%の超厳選おすすめ 「★5」モデル一覧」で確認できます。
★4:おすすめ度上位30%:かなりおすすめ出来るモデル
競合製品と比べてかなり魅力的なモデルです。
★3:購入をおすすめできるモデル
この評価を付けるモニターには「可もなく不可もない普通の製品」「鋭い個性を持つが万人受けしない製品」の2パターンあります。後者の場合はその個性に魅力を感じる人にとっては十分に魅力的なモデルです。
GeChic M152Hは45W給電可能なUSB-C端子を備えた15.6インチのモバイルモニターです。
同サイズのモバイルモニターの中では中の上の価格帯の製品です。
画質面では色域はNTSC 72%と一般的です。コントラスト比700:1と色数1620万色はフルハイビジョンモニターとしてやや見劣りしますが実用上は一般的なフルハイビジョン画質との差を感じることはありません。輝度が300cd/m2と高めですので、むしろ画質は良く感じるでしょう。
45W給電可能なUSB-C端子に加えHDMIも搭載されており、PCやSwitich、スマホにタブレットなどとも接続可能な極めて接続性に優れたモニターです。
搭載されているスピーカーは2W×2と24インチサイズのモニターと同等レベルのスペックであり、競合製品と比べて優れています。
768gと軽量ですので、持ち運び性に優れています。一方で付属のケースはサイズがやや小さく出し入れには苦労します。またACアダプターを収納することが出来ない点もデメリットとなります。
上記を総合的に勘案し、M152Hは「持ち運びや使い勝手にとても優れたモバイルモニターであり、USC-C端子でPCと繋いで利用する方に特におすすめ出来るモバイルモニター」であると評価します。
総合評価は★4つです。(ケースが使いやすければ★5です)
ジャンプできる目次
GeChic M152Hの特徴を解説
GeChic M152Hのカタログスペックです。
一般的なA4サイズのノートPCよりやや大きめの15.6インチ、フルハイビジョン解像度でとても使い勝手の良いスペックに仕上がっています。768gは片手で持っても負担を感じない程度の重量です。45W給電可能なUSB-C端子搭載というのも嬉しいです。
メーカー | GeChic |
型番 | M152H |
発売 | 2023年12月 |
画面サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | 非光沢 ADSDS |
解像度 | FHD(1920×1080) |
色数 | 1620万色 |
色域 | NTSC 72% |
輝度 | 300 cd/m2 |
コントラスト比 | 700:1 |
HDR対応 | 非対応 |
描画速度 | 60Hz, 15ms |
本体サイズ | 358 x 238 x 21mm |
重量 | 768g |
入力端子 | HDMI × 1 USB-C × 1 |
USB PD | 45W |
USBハブ (USB-C接続時) | USB 2.0×1 |
スタンド機能 | 〇:上下角調整 ×:高さの調整 ×:左右首振り ×:画面の回転 |
VESAマウント | × |
フリッカーフリー | 不明 |
薄型ベゼル | 〇 |
スピーカー | 2W×2 |
Sync技術 | 不明 |
サンプル品として提供いただいたGeChic M152H早速開けてみます。
外箱を開けるとこんな状態です。持ち運び用ケースが画面の上に置いてあって輸送中に画面に傷がつくのをシッカリと防止してくれています。
同梱物一覧です。
入っていたものリストです
- モニター本体
- 本体に取り付けて使うスタンド(足部分)
- ACアダプター
- HDMI – HDMI 接続ケーブル 1.0m
- HDMI – USB-C 接続ケーブル 1.0m
- USB-C – USB-C 接続ケーブル 1.0m
- 収納ケース
- ユーザーマニュアル
- オプションカタログ
付属ケーブルがとても豊富ですね。このモニターだけ買えばすぐに使える様にというコンセプトを感じます。
購入したら最初にやるべきはスタンドの組付けです。作業はとても簡単で1分も掛かりませんでした。
モニター背面の中央下部にスタンドの足を差し込む部分があります
ここに下のようにスタンドの足を差し込みます
キチンとハマるとカッチと音がして固定されます。注意点としてはスタンドの足の裏表を間違えないように注意しましょう。向きを間違えるとカチッとはハマりません
組付け終わると、スタンドの足を折り曲げて自立させることが出来る様になります。この足は曲げ伸ばしが出来ますので、持ち運びの際にはモニター背面にピッタリと寄り添う様に伸ばすことが出来ます。
多くのモバイルモニターと同じく、M152HにはVESAマウントはありませんのでモニターアームの取り付けは出来ません。
PCとの接続は普通のモニターよりも簡単です。
映像出力に対応したUSB-C端子が搭載されているPCと接続する場合、USB-Cケーブル1本を繋ぐだけで映像が出力できます。この場合、モニターのACアダプターの接続は必要ありません。
ケーブル1本で接続できるのでとても便利です。
この様に接続するとモニターはノートPC側から電源の供給を受け動作しています。ノートPCの電池残量には配慮が必要だと思いますが、この手軽さは魅力的です。
持ち運びして外出先で使う際にはもちろんのこと、事情があって電源接続が難しい場所で使う際にはこのモニターはとても有力な選択肢の1つとなるでしょう。
もちろん、普通のモニターの様にHDMI端子で接続することもできます。
この場合はモニター本体にACアダプターを接続する必要があります。少し手間は増えますが一般的なモバイルモニターと同じ使い勝手です。
PCとUSB-C接続+モニターにACアダプター接続をすると、さらに便利です
このような接続の仕方をすると、モニターからノートPCに電力を供給することが出来ます。(USB-Cケーブル1本でつなぐ場合の逆ですね)この場合、ノートPCのACアダプター接続は不要です。
M152HはNintendo Switchとドックなしで直結することが可能です
この機能はかなり便利だと感じます。Switchのドックは大きいうえにドックに繋ぐACアダプターもあるので持ち運びには不便だなと常々感じていました。
M152Hだとドック不要、もちろんドックに繋ぐACアダプターも不要です。
「M152H本体、M152HのACアダプター、USB-Cケーブル、Switch本体」を持ち運べば外出先でも大画面でスイッチが遊べます。しかもテレビを子供に占有されないという大人にとっては嬉しいおまけつきです。
このような使い方が出来るモニターの選択肢は多くありません。我が家では長期帰省の際にはSwitchと合わせてこのモニターを持っていくことにします。
もちろん、USB-C端子が搭載されているスマホやタブレット(iPhone15やiPadなど)とも接続し、映像を映しつつ充電することが可能です。この様な使い方をする方も多いと思います。
M152Hは、極めて高い接続性を持つ優れたモバイルモニターであると言えます。
また、M152HにはUSB-A端子も搭載されています。
この端子は、PCとモニターとをUSB-C接続したときにのみ利用可能です。マウスなどの周辺機器を接続出来るので便利ではあるのですが、USB-A端子の作りがやや小さく篏合がきついので、差し込みに力が必要でした。
M152Hはフルハイビジョンモニターとして画質面では十分な性能を有しています。
カタログスペック上は色数が1620万色、コントラスト比が700:1と、一般的なフルハイビジョン画質(1670万色、1000:1)よりもやや劣りますが実用上でこの差を感じることはありません。
実機でのグラデーションチェック結果です。このチェックはEIZO社のホームページの画像を利用しました。
しわしわに写っているのはiPhone側の画僧処理の都合で、実際の映像は極めて滑らかでした。
M152Hをオフィスワーク用途、ゲーミング用途、動画視聴用途とそれぞれ使ってみましたが、いずれの使い方でも十分な画質でした。
M152Hは2W×2のステレオスピーカーを搭載しています。このサイズは24インチのモニターでも採用されているサイズであり十分な大きさです。
実際、iPadと繋いでAmazon Prime視聴をしてみましたが特に不満に思うことはありませんでした。
また、M152Hは本体側面に音量調整ボタンが搭載されています。PCとの接続時にはそれほどでもありませんが、ゲーム機と繋いで遊ぶ際には、音量調整ボタンは必須級の機能です。
唯一気になるのは、音量ボタンを押して音量を調整した後は、上から2つ目のメニューボタンを押さないと30秒ほど音量表示が表示されたままということです。もう少し短い時間で消えるようにするともっと便利なのでは?と思いました。
M152Hの重さは768gですので、片手で簡単に持ち運べる重さです。抱えて持たなくても手で掴んで運べます。持ち運びの良さはモバイルモニターの必須ポイントだと思いますが、重量という観点ではM152Hは十分にこのポイントをクリアしていると思います。
一方で、付属のケースには改善の余地があると思いました。付属のケースはモニター本体のサイズに対してピッタリ過ぎて出し入れに苦労します。
モニター下部に滑り止めのゴムが張り付けてあるのですが、最初の出し入れでそのゴムが半分剥がれてしまいました。また出し入れに力がいるので画面を強くつかむ必要もありこの点でも心配です。
さらにこのケースにはM152HのACアダプターを収納することは出来ません。持ち運ぶ機会が多い方はACアダプターや接続ケーブルを含めて収納できるケースを別途用意することをおすすめします。
画質面、接続性、軽量さを兼ねそろえたバランスの良いモバイルモニターであるだけに、このケースだけは勿体ないなと感じました。
GeChic M152Hの総合評価
GeChic M152Hを選ぶメリット
- デスクワークでもゲーミングでも動画視聴でも使えるフルハイビジョン画質
- USB-Cケーブル1本で接続できる手軽さ
- Nintendo Switchやスマホ、スピーカーとも直結可能
- HDMI端子でも接続できる汎用性の高さ
- 上位機種に匹敵する大型ステレオスピーカー搭載
- 音量調整ボタン搭載で操作性に優れる
- 片手で持てる重量で持ち運びに優れている
GeChic M152Hを選ぶデメリット
- 付属のケースがキツキツ&アダプターが収納できない
GeChic M152Hは45W給電可能なUSB-C端子を備えた15.6インチのモバイルモニターです。
同サイズのモバイルモニターの中では中の上の価格帯の製品です。
画質面では色域はNTSC 72%と一般的です。コントラスト比700:1と色数1620万色はフルハイビジョンモニターとしてやや見劣りしますが実用上は一般的なフルハイビジョン画質との差を感じることはありません。輝度が300cd/m2と高めですので、むしろ画質は良く感じるでしょう。
45W給電可能なUSB-C端子に加えHDMIも搭載されており、PCやSwitich、スマホにタブレットなどとも接続可能な極めて接続性に優れたモニターです。
搭載されているスピーカーは2W×2と24インチサイズのモニターと同等レベルのスペックであり、競合製品と比べて優れています。
768gと軽量ですので、持ち運び性に優れています。一方で付属のケースはサイズがやや小さく出し入れには苦労します。またACアダプターを収納することが出来ない点もデメリットとなります。
上記を総合的に勘案し、M152Hは「持ち運びや使い勝手にとても優れたモバイルモニターであり、USC-C端子でPCと繋いで利用する方に特におすすめ出来るモバイルモニター」であると評価します。
総合評価は★4つです。(ケースが使いやすければ★5です)
競合製品との比較
15.6インチのモバイルモニターでも超売れ筋のライバル製品です。
IODATA EX-LDC161DBMとM152Hとを比較した場合、画質面では同等ですが接続端子の汎用性や付属しているACアダプターの性能でM152Hに軍配が上がります。また、搭載されているスピーカ性能もM152Hの方が上です。
一方で価格はIODATA EX-LDC161DBMの方がお買い得です。
IODATA EX-LDC161DBMを選ぶメリット
- 価格面でお買い得
- 国内メーカー製(製造は海外)
- コントラスト比は800:1とやや優れる
- USB-C端子が2口搭載されている
IODATA EX-LDC161DBMを選ぶデメリット
- HDMI端子が非搭載(代わりにHDMI-mini端子を搭載している)
- モニターから電源供給する使い方をする場合、別途数千円程度のACアダプター購入が必要
- スピーカーサイズが0.5W×2と小さい
- 最大輝度が250cd/m2とやや劣る
GeChic M152Hのレビューまとめ
今回は、GeChicのモバイルモニター「M152H」のレビューをお届けしました。
この記事が皆様のモニター選びのお役に立てること、そして皆様が買ってよかったと思えるモニターに出会える事を願っています!
最後までお読みいただきありがとうございました。