今回はPHILIPS社製27インチモニター「PHILIPS 279E1EW/11」のレビューをお届けします。
★5:おすすめ度上位10%:超厳選おすすめモデル
購入をおすすめできるモデルのうち、おすすめ度が上位10%に入る超厳選されたモデルにのみ★5を付与します。★5を獲得したモデルは「おすすめ度上位10%の超厳選おすすめ 「★5」モデル一覧」で確認できます。
★4:おすすめ度上位30%:かなりおすすめ出来るモデル
競合製品と比べてかなり魅力的なモデルです。
★3:購入をおすすめできるモデル
この評価を付けるモニターには「可もなく不可もない普通の製品」「鋭い個性を持つが万人受けしない製品」の2パターンあります。後者の場合はその個性に魅力を感じる人にとっては十分に魅力的なモデルです。
PHILIPS 279E1EW/11は、
良い意味で価格に釣り合わない高スペックなパネルを搭載し、USB-C接続も可能な高コストパフォーマンス路線の27インチ4Kモニターです。
画質面では、sRGB 111.5%, NTSC93%ととても広い色域カバー範囲を色精度Delta E<2で描き出す極彩色のパネルを搭載しており、価格帯に似つかわしくないかなりのハイスペックモニターです。
一方でHDR技術には非対応でありここには割り切りが見られます。この事は特に動画配信サービスを視聴される方や画質の良いゲームで遊ばれる方にとっては気になる点です。
入力端子はDisplayPort v1.2とHDMI 2.0に加え、USB-C端子も搭載しています。ノートパソコンユーザーにとっては嬉しい設計です。
ただし、USB-C接続のメリットの1つであるUSB PD(モニターからパソコンへの電源供給機能)は最大15Wと上限値が低めです。一般的には60W程度、低くても45W程度を確保する製品が多い中、15Wという設計は割り切りポイントであると言えます。
複数入力ソースの映像を同時に映すPIPやPBP機能が搭載されていますが、Dell社やLG社が提供しているようなウィンドウの自動整列機能は提供されていないようです。一般的なデスクワーク用途(メールとか文書作成とか)で使う場合には大画面を持て余してしまうかもしれません。
価格帯で見ると4Kモニターとして最もお求めやすい価格帯の製品であり、良い意味でパネルスペックと釣り合いが取れていないように感じます。
以上を総合的に勘案し、PHILIPS 279E1EW/11は「色彩豊かな表現が可能な4Kモニターであり、特に画像メインで利用される方にはおすすめ出来る高コストパフォーマンスモデル」であると評価します。
総合評価は★4つとします。
PHILIPS 279E1EW/11は楽天市場とYahooショッピングで購入可能です。価格面ではあまり差はありませんでした。(2023年3月調べ)
ジャンプできる目次
PHILIPS 279E1EW/11の特徴を解説
PHILIPS 279E1EW/11のスペック一覧
279E1EW/11の最大の特徴は極めて広い色域&色精度Delta E<2という描画能力の高さです。USB-Cの入力端子搭載は魅力的ですが、給電能力が最大15Wと限られることには注意が必要です。
さらに詳しいスペックは、PHILIPS社の公式HPで確認可能です。
高精細&色彩の鮮やかさでは申し分なし
279E1EW/11に搭載されているパネルは色彩面では上級モニターに負けない性能です。
色域はsRGB 111.5%, NTSC 93%ととても広く深みのある色まで表現可能です。また279E1EW/11は色の正確さを表す色精度Delta E<2である事を謳っています。単に色域が広くても正しい色を表現できないと美しい映像にはならないのですが、279E1EW/11は広い色域を正確な色彩で描き出せるハイスペックなモニターです。
画像メインで使われる方にはこのモニターはとてもハイスペックでお買い得なモニターです。
HDR技術には非対応
279E1EW/11はHDR技術には非対応です。
HDR技術はコントラスト表現を大幅に改善させる機能であり、映画を観る際や明るいシーンや暗いシーンが多いゲーミングなどにおいてとても重要です。(このようなシーンでは色域よりも画質に与える影響は大きいと言われています)
この観点から見ると、279E1EW/11は映画鑑賞やゲームといった使い方よりも、画像閲覧や画像編集などの用途に向いているモニターであると言えます。
PIP/PBP機能は搭載、ウィンドウ自動整列機能は無し
279E1EW/11には複数のデバイスからの入力を同一画面内に表示するPIP/PBP機能が搭載されています。
PIP機能は画面の中にワイプの様に子ウィンドウを表示する機能です。PBP機能は画面を左右に分割してそれぞれに入力信号を映す機能です。これらの機能は参考資料を見ながら作業をする場合や、動画などをバックグラウンドで流しながら作業する際に役立ちます。
一方で、デスクワークで4Kモニターを使う際に便利なウィンドウの自動整列機能は提供されていません。この機能が無いと通常のオフィスワークで使うソフトは解像度が高すぎて逆に使い辛いケースがあります。
デスクワーク目的で4Kモニターをお探しの方は、(多少価格が上がってしまいますが)ウィンドウの自動整列機能が搭載されたモニターを選ぶ方がおススメです。その様なモニターは後程競合製品として紹介します。
USB-C端子は便利だが給電能力はかなり低い
279E1EW/11にはパソコンとの接続端子として、DisplayPort v1.2, HDMI 2.0, USB-Cの3種類の端子が搭載されています。このうち、USB-C端子はパソコンへの充電も可能なとても便利な端子です。
ただし、USB-C端子で最大何Wの給電可能かはモニターのスペックにより上限が決まっており、279E1EW/11では最大15W(5V×3A)とかなり低めの上限となっています。このスペックではノートパソコンへの充電と言う用途ではちょっと厳しく、スマホやタブレットへの充電なら出来るという理解の方が良いでしょう。
勿論、充電能力が不足であっても、モニターとパソコンをUSB-Cで接続しパソコンにはいつも通りACアダプタを接続すれば普通に使えます。
パソコン側の端子が足りなくてお悩みの方はこの特集記事に解決方法あります
スタンドの調整機能は必要十分
279E1EW/11に搭載されているスタンドは画面のチルト(上下向き)調整と高さ調整が可能です。
この2つは画面の位置を自分の体格や姿勢に合ったポジションに調整する際にとても重要です。一部のモニターについている高機能スタンドではさらに画面の左右の首振りと縦画面化も可能になっていますが、この2つについては279E1EW/11では割り切りポイントとして省略されています。
VESAマウントは搭載されていますので、モニターアームの装着や壁掛け化は可能です。
PHILIPS 279E1EW/11の総合評価
PHILIPS 279E1EW/11を選ぶメリット
- 高色域&色精度ΔE<2による色彩豊かな画質
- マルチタスクが捗るPIP, PBP機能搭載
- 必要十分なスタンド調整機能
- アイケア対応
- 4Kモニター最安クラスの価格帯
PHILIPS 279E1EW/11を選ぶデメリット
- HDR技術に非対応
- USB-Cの充電能力が低い
- ウィンドウの自動整列機能非搭載
総合評価
PHILIPS 279E1EW/11は、
良い意味で価格に釣り合わない高スペックなパネルを搭載し、USB-C接続も可能な高コストパフォーマンス路線の27インチ4Kモニターです。
画質面では、sRGB 111.5%, NTSC93%ととても広い色域カバー範囲を色精度Delta E<2で描き出す極彩色のパネルを搭載しており、価格帯に似つかわしくないかなりのハイスペックモニターです。
一方でHDR技術には非対応でありここには割り切りが見られます。この事は特に動画配信サービスを視聴される方や画質の良いゲームで遊ばれる方にとっては気になる点です。
入力端子はDisplayPort v1.2とHDMI 2.0に加え、USB-C端子も搭載しています。ノートパソコンユーザーにとっては嬉しい設計です。
ただし、USB-C接続のメリットの1つであるUSB PD(モニターからパソコンへの電源供給機能)は最大15Wと上限値が低めです。一般的には60W程度、低くても45W程度を確保する製品が多い中、15Wという設計は割り切りポイントであると言えます。
複数入力ソースの映像を同時に映すPIPやPBP機能が搭載されていますが、Dell社やLG社が提供しているようなウィンドウの自動整列機能は提供されていないようです。一般的なデスクワーク用途(メールとか文書作成とか)で使う場合には大画面を持て余してしまうかもしれません。
価格帯で見ると4Kモニターとして最もお求めやすい価格帯の製品であり、良い意味でパネルスペックと釣り合いが取れていないように感じます。
以上を総合的に勘案し、PHILIPS 279E1EW/11は「色彩豊かな表現が可能な4Kモニターであり、特に画像メインで利用される方にはおすすめ出来る高コストパフォーマンスモデル」であると評価します。
PHILIPS 279E1EW/11は楽天市場とYahooショッピングで購入可能です。価格面ではあまり差はありませんでした。(2023年3月調べ)
競合製品との比較
Acer OmegaLine CB282Ksmiiprfx
28インチ4Kパネルを搭載した非光沢IPS液晶モニターです。
こちらのモニターもDCI-P3 90%と広い色域&色精度ΔE<2ですので、色彩面ではガチライバルと言えるスペックです。
こちらのモニターを選ぶメリットはHDR10に対応していること&スピーカーを搭載していることから、動画やゲーミング用途としても適しているという点です。デメリットはUSB-C端子は搭載されていない点です。
価格面ではこちらのモニターの方がお買い得ですのでその点もメリットになると思います。
LG 27UP550N-W
27インチ4Kパネルを搭載したデスクワーク目的でも使いやすいモニターです。このモニターにはウィンドウの自動整列機能が搭載されています。
色彩面ではsRGB 98%で色精度の値公開無しですので、279E1EW/11には劣ります。
4Kモニターでデスクワークをしたいという方は一度このモニターもチェックしてみると良いでしょう。
PHILIPS 279E1EW/11レビューのまとめ
本日はPHILIPS社の27インチモニター「279E1EW/11」のレビューをお届けしました。
この記事が皆様のモニター選びのお役に立てることを願っています。